やぁ、騎士。少し会わなかっただけなのにずいぶん離れていた気がするよ。
ユリウス!一体、どういうつもりなんだ…!?なぜグリシアと一緒にいるんだ!
ニュルニュル!やっぱりグリシアの側についたんだね!!あたしたちを裏切るの?
彼女の言葉は私の胸にとても深く響いたんだ。とてもね…。
嘘だ!お前はそんな奴の言葉に踊らされるような奴じゃない。俺たちのところに戻れ!
ユリウス…。俺はお前を信じている…!
フフ、本当に団長殿はお人好しだ。こうも簡単に私のことを信じるとはね。
そうだな…ユリウス…。私への忠誠の証に、今ここでこいつらを片付けてもらおうか…?
…良いだろう。そこでしっかりと見届けるといい。
ユリウス!どうして…!グッ…ユ…ユリウス…?
団長殿、あまり気安く私に触らないでもらおうか…?
騎士さん!ニュルニュルはビリビリに任せて、こっちを手伝って!
こっちは片付いたけど…ビリビリの方は…。
ユリウス…!俺は…俺には、お前に本気で刃を向けることはできない…!
団長殿は直情的で甘いことばかり言う…そんなものはもううんざりなんだよ。
団長殿、君には地べたを這いつくばっている姿の方がお似合いだよ。
いつまでも眺めていたいくらいだが、この位にしておこう。グリシア、見ての通り、こいつは無害な虫けらさ。
まぁいいだろう。ユリウス。宝物庫へ案内してもらおう。
ではな、騎士。グリシアを案内したらまたすぐに戻ってくるよ。君との戦いの為に…ね。
え!ちょっと!本気なの?!ビリビリ!!大丈夫?酷い怪我…!
そんな…ユリウス…本気で裏切るのか…?
くそう…ユリウスに受けた傷が…。フ…この痛みは体の傷だけじゃないかもしれないな…。チッ…こんな時に魔物が…!…体がうまく動かない…。騎士…すまないが手をかしてくれ…!
ハァ…ハァ…。騎士、迷惑をかけてすまない…。…フ…こんな様を晒して、笑えるだろう?だが、俺はユリウスのことを信じてる…。いや…、信じたいんだ!
ヴァンピィ<ビリビリおじさんがちゃんと面倒見ないからこんなことに!もう!
リリエル<ニュルニュルってビリビリの言うことはちゃんと聞きそうだもんね。
ヴァ<ビリビリ!ちゃんとニュルニュルをしつけないと駄目でしょ!
ロレーナ<ユリウスさんがいないと、疲れても休むところがありませんわ。
ヴァ<もっとちゃんとしつけておかないと駄目じゃない。
アルベール<躾って…犬じゃないんだぞ!犬じゃ!
ロレ<ユリウスさんは、私たちのもとに戻って来てくれるでしょうか?
アル<必ず、必ず戻ってくる。俺はそう…信じている。
アル<ユリウスが、裏切るはずはない!
リリ<ビリビリ〜現実から目をそらしちゃ駄目だよ!
リリ<ビリビリ、信じるだけ無駄だよ。
アル<俺は、ユリウスを信じている。それだけだ。
ヴァ<ニュルニュルおじさんいないと、ビリビリおじさん寂しそうだね。
ヴァ<悪巧みしてるほうがニュルニュルおじさんらしいよ。
アル<ユリウス…本気なのか…?
ヴァ<ニュルニュルおじさんってばすぐにいなくなって!まったくもう!
アル<お嬢ちゃんの言う通りだな…帰ってくればいいんだが…。
リリ<ニュルニュル、あっちでも楽しくやれてそうだよ。
アル<た、確かに…それは否定できないが…。俺は、信じているんだ。
アル<俺はユリウスを…信じてる…。いや、信じたいんだ。
ヴァ<えへへ、ヴァーニアが戻ってきて嬉しい!
アル<ユリウスのおかげだな。
アル<良く戻ったな、ユリウス…。
ユリ<団長殿、ただいま。
ロレ<アルベールさんの願いが通じたんですね。
アル<俺の願い…友人を失いたくない…ということかな。
リリ<良かったね、ビリビリ!
アル<俺は、最初から信じていたさ。
アル<ユリウスのやつ…俺に一言くらい…。
ヴァ<ビリビリはうっかりしゃべりそうだから黙ってたんじゃない?
ユリ<敵を騙すにはまず味方から、そうだろう?
アル<だ、だが俺に話してくれても…。
ユリ<こうも簡単に騙されるとは、団長殿もまだまだ鍛錬が足りないねぇ。
アル<ユリウスのやつ、俺には作戦のこと話してくれてもいいと思わないか?
ユリ<団長殿が慌てふためいていた…。ふふ、可愛いねぇ。
アル<ユリウスのこと、少しでも疑った自分が恥ずかしいよ。