んー。なんか、寝られない。
いろいろと考えることが多くて。
自分のなかでまた溜まってきてる。
言いたいこと、聞きたいこと。
声に出して話をしたい。
声に出してこの思いを吐き出したい。
人と触れあって、握手をしたい。
さみしい握手じゃなくて、安心できる握手を。
けれど今の私にはそれができない。
うまく、話せないんだ。
人と話す機会は職業柄多いけれど、もちろんそれは仕事だから自分自身のことは話さないし。
なんでも話せる人というのは私にはイト、ひとりしかいない。
てでもイトの仕事はこの時期立て込んでて、なかなか話す機会もすくなくて。
らLINEとかでもたまに話すけど、お互いに文書で話すタイプではない。
かかといって電話も好きではない私達。
んー。なにか、気が紛れることがしたい。
なになにもないけど。
眠たいのに心の中がモヤモヤとフツフツとしていて寝られない。
落ち着かない。
今日、お母さんと話していてまた私は泣いてしまった。
だってもうお別れみたいな言い方をするんだもん。
母「もうね、私の体は長く持たないしだろうから、お姉ちゃん達にあーだこーだ言うのはやめようと思う」
私「まあいい大人だしね、でもそれにお母さんの体のことは関係ないと思うよ」
母「ううん、そんなことない。お母さんが、お母さんらしいことをちゃんとしてあげてればよかったんだね。私はそれをしなかったから」
私「違うよ。お母さんはお母さんだよ。色んな人がいるんだから、いろんなやり方があっていいんだよ」
母「お母さんなにもできないね」
私「体が悪いからなにも言えないとか、体が悪いからなにもできないとか、それは間違ってるよ!そういうなら、義足の私はどうなの?私だって義足だからなにも言っちゃいけない、義足だからなにもできないと思って当たり前なの?」
障害者だろうがなんだろうが堂々と、そして人一倍謙虚に生きなさい、そう教えてくれたのはお母さんなんだよ?
その言葉は言えなくて、お母さんから帰ってきた言葉は
「それでもいいんじゃない」
ねぇ、違うよ。そうじゃないよ。
そんな風に思わなくてもいいんだよ。
お母さんはお母さんなんだから。
「あんたには愛情をいっぱいあげられたけど、お姉ちゃん達はどうなのかな」って、お母さんはいった。
昔お母さんはよくいっていた。
あんたのことをみるために、お姉ちゃん達にはさみしい思いをさせた。
祖母の家で預かってもらったり、私が入院してるときは対して構ってもあげられなかった。
その言葉を言われたら、私にはどうすることもできない。
私なんかがお姉ちゃん達の気持ちを代弁することなんてできない。
それで母は私に握手を求めた、左手で。
左手の握手はさようならを意味する。
母はいつもそういうのに。
だから右手で握り返した。合わない握手。
そんなこと言わないで。
私を置いていかないで。
お母さん、お母さん。
毎回、母をみると不安にかられそうになるの。
どこかに消えちゃうのかもしれないと。
母のこの手がいつかなくなるんだと。
叫びたい。
泣きわめきたい。
この胸を締め付けられる痛みを、和らげたい。
死は誰にだって訪れる。
いつもその死と隣り合わせで、ソレがいつ私の大切な人に降りかかるのか、怯えながら暮らしてる。
けれどもしその大切な人が死んでも、きっと私はいつかは笑ってる。
そんな想像をすると、私はその私を殺したくなる。
明日から両親は旅行なんだ。
旅行前にそんな不謹慎なこと、言わないでほしいよね。
眠たいのに寝られない。