〜新入生の為に!〜
「私、考えたんです。」
先輩方は個性が強いから、新入生ちゃんはビックりすると思うんですよね。
だから、私が部室に一番に来て、一緒に緊張感を分かち合おうと思うんです。
「それ、お前がやりたいだけだろ。」
「うんうん。」
声もなく手島の言葉にうなずく青柳
好きにするっしょ。と笑うのは巻島先輩。
あまり驚かせるなよ、と優しいのは金城先輩。
お前もまだ新入生みたいなもんだ。丁度いいから入り直せよ。とバカにするのは田所先輩。
同級生の二人はひたすら冷たい。
いいもん、いいもん。
と思っていたら「あっ」という間に入学式になって、いよいよ本日わが自転車競技部にも新入生がやってくる。
新入生なんて中学生に毛がはえたようなもんだからな。
隠せるかなー私のこの大人の魅力。
「ふふふ。」
スカートを長くして、髪の毛をおさげにして、誰よりも早く部室に入って新入生を待った。
ああ、ワクワクする。


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続きは気が向いたら!